2011 鵜飼リハビリテーション病院

2011 鵜飼リハビリテーション病院

所在地:愛知県名古屋市
構 造:鉄筋コンクリート造 地上6 階
規 模:敷地面積:3,060 ㎡ 延床面積:9,057 ㎡
病床数 : 回復期リハ150床

「病院らしからぬ病院」の意味
急性期の病院建築はシステム・合理的機能性を重視するが、「回復期リハビリテーション病院」において、いわゆる「病院らしからぬ病院」の雰囲気が求められるのは、「体」の回復とともに「心」の建て直しの場でもあるからである。
今回特に意識したことは、
①自分の居場所がわかりやすく不安感を与えないこと
②明るい空間に包まれていること
③実際の「広さ」が「空虚、よそよそしい」印象を与えないこと
④スタッフの姿が生き生きと感じられること(距離感、響き、ライティング、色彩環境‥)など。
これまでリハビリテーション病院の設計を通して学んできたことは、「病院らしからぬ‥」とはいっても、一夜勝負の演出が求められる「ホテル」ではなく、日常の「なんとなくいい」感じのさりげなさが望まれるということであった。

名古屋駅から地下鉄で1駅、主要幹線道路の交差点に面する。1階エントランスホールの歩道側を吹抜け空間としたのは、その都市スケールにあわせるとともに、「公共空間」の延長として地域とつながりを持たせる意図がある。明るい雰囲気と声を掛けやすいオープンカウンター、すぐに相談に応じられる多くの相談室を配し、地域とともにある病院の基本理念の具現化を目指した。
この都市との中間領域となる空間は、コンサートなどの会場として、また訓練の一環でもある散歩にも出やすく、患者の社会復帰を後押しする役割も大きい。
病棟階は L型平面の交点にタテ動線およびスタッフステーションを設置し、動線の短縮とともに全体を把握しやすい計画としている。廊下の突き当りは窓からの光で明るく、閉塞感を感じないように心掛けた。
スタッフステーションに隣接する食堂兼談話室は、昼間は普段着に着替える患者の居場所としての広さを備えている。ミーティングルームを含めたこの一帯の視線のつながりを重視し、スタッフ間のコミュニケーションを取りやすくした。
リハ階(理学療法・作業療法・言語療法、デイケア諸室)は最上階に設定し、トップライトからの自然光と3.8mの天井高、柱を一部抜いて広々とした明るい空間を実現した。

Date

2017年06月02日

Categories

医療・福祉
Image

株式会社岡田新一設計事務所は、都市や建築の調査、研究、計画、設計、工事監理をトータルに手掛けます。平成26年10月に岡田新一、平成28年10月に岡田弘子 が他界した後、その薫陶をともにした精鋭たちにより継承されており。現在は津嶋功と柳瀬寛夫の社長2人体制で、これからも良質な建築を提案、設計し続けてゆきます。

© 2017 Okada Architect & Associates. All Rights Reserved.

Search